Sippied Column · 2026-06-27
古酒・貴醸酒とは——甘く濃い日本酒の種類と特徴
日本酒の中でも甘口・濃厚なタイプとして知られる古酒と貴醸酒について、製法や特徴、選び方のポイントを解説します。
甘く濃い日本酒という選択肢
日本酒と聞くとすっきり辛口のイメージを持つ人も多いですが、長期間熟成させた「古酒」や、特殊な製法で仕込む「貴醸酒」など、甘みが際立つタイプの日本酒も存在します。これらは一般的な日本酒とは異なる風味の傾向があり、独自のジャンルとして扱われることが多いです。
古酒とはどういうものか
古酒(こしゅ)は、長期間にわたって熟成させた日本酒の総称です。明確な法的定義はありませんが、蔵元や業界では「3年以上貯蔵したもの」を古酒と呼ぶことが多いとされています。
熟成の過程で色が琥珀色から茶褐色へと変化し、アミノ酸などの成分が反応することで独特の香りや甘みが生まれるとされています。この変化は「老香(ひねか)」とも呼ばれ、熟成の証とみなされます。
古酒の中でも熟成期間や条件によって風味が大きく異なり、5年もの、10年もの、20年以上のものも存在します。長期熟成のものほどとろみのある質感や複雑な風味が出やすいとされています。
貴醸酒の製法と特徴
貴醸酒(きじょうしゅ)は、1973年に国税庁醸造試験所(現・酒類総合研究所)が開発した製法で造られる日本酒です。通常の日本酒は仕込みの際に水を使いますが、貴醸酒は仕込み水の一部または全部に日本酒を使用するという点が大きな特徴です。
この製法により、通常より糖分が高くなり、甘みが強くとろりとした質感の酒に仕上がるとされています。アルコール度数は一般的な日本酒と同程度ながら、糖度が高い分、異なる口当たりになることが多いです。
ラベルに「貴醸酒」と記載されている場合はこの製法で造られた製品であることを示します。仕込みに使用した日本酒の量や仕込みの段階によっても風味が変わります。
甘口・濃醇な日本酒を選ぶ際の指標
甘く濃いタイプの日本酒を選ぶ際には、ラベルの以下の項目が参考になります。
- 日本酒度:マイナス(-)の数値が大きいほど甘口傾向とされています
- アミノ酸度:数値が高いほど旨みが強く、濃醇な印象になりやすいとされます
- 精米歩合:低精米(精米歩合が高い数値)の純米酒は米の旨みが出やすい傾向があります
ただしこれらの数値はあくまで傾向であり、最終的な風味は酵母・醸造条件・熟成状態など複数の要因が絡みます。
保存と飲み方について
古酒・貴醸酒はいずれも直射日光を避け、冷暗所または冷蔵での保管が基本です。開栓後は酸化が進むため、早めに消費するか密栓して冷蔵保存することが一般的に推奨されています。
温めることで香りが開く製品もありますが、製品によって異なるため、蔵元の推奨する飲み方を確認するのがよいでしょう。
記録しておくと比較しやすい
古酒や貴醸酒はそれぞれ熟成年数や製法が異なるため、実際に試した製品の印象を記録しておくと、次の選択の参考になります。Sippiedでは銘柄・日付・印象をシンプルに残せます。日本酒全般のラベルの見方についてはこちらの記事も参考にしてください。
関連する銘柄をチェック
記録のついでに、こうした銘柄から試してみるのも一つの手です。気になったものは Sippied に残しておくと、次の一本を選ぶときの手がかりになります。
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