Sippied Column · 2026-06-27
純米酒と吟醸酒の違いとは——醸造アルコール添加の意味を整理する
日本酒の「純米」と「吟醸」は何が違うのか。醸造アルコール添加の有無とその目的、特定名称酒の区分をわかりやすく解説します。
「純米」と「吟醸」は別の軸で区別される
日本酒のラベルに並ぶ「純米吟醸」「本醸造」「純米大吟醸」といった名称は、実際には二つの軸の組み合わせで成り立っています。
一つ目の軸は醸造アルコールを添加するかどうか。二つ目の軸は精米歩合と醸造方法です。この二つを理解すると、特定名称酒の体系がすっきりと整理されます。
「純米」とは何か——醸造アルコール無添加の区分
「純米」と名のつく日本酒は、原料が米・米麹・水のみで造られたものです。醸造アルコールを添加しないことが条件となります。
- 純米酒: 精米歩合の法的上限なし。米由来のうま味が比較的出やすいとされます。
- 純米吟醸: 精米歩合60%以下+吟醸造り。
- 純米大吟醸: 精米歩合50%以下+吟醸造り。
「純米」という区分は、添加物なしで米だけから造られた酒であることを示す指標として機能しています。
「吟醸」とは何か——低温長期発酵の造り方
「吟醸」は醸造アルコールの有無とは独立した概念で、吟醸造りという醸造方法を指します。低温でゆっくりと時間をかけて発酵させる方法で、フルーティな香り(吟醸香)が生まれやすいとされています。
醸造アルコールを添加した吟醸酒には次の区分があります。
- 吟醸: 精米歩合60%以下+吟醸造り+醸造アルコール添加。
- 大吟醸: 精米歩合50%以下+吟醸造り+醸造アルコール添加。
吟醸や大吟醸に醸造アルコールを少量添加するのは、香りの成分を引き出しやすくするためとされています。これは低品質の増量目的の添加とは異なります。
醸造アルコール添加は「悪いこと」ではない
かつては増量目的で大量に添加する手法が存在したことから、醸造アルコール添加に対してネガティブなイメージを持つ方もいます。しかし、特定名称酒の基準内で認められている添加量は白米重量の10%以下とされており、酒質の調整や香りの引き出しを目的として用いられます。
「純米だから良い」「醸造アルコール入りだから良くない」という単純な対比は正確ではなく、造り方・使用する米・酵母・水質など複合的な要素が酒質を決めます。
本醸造との関係
本醸造は精米歩合70%以下で醸造アルコールを添加したものです。吟醸造りは要件に含まれず、比較的淡麗な酒質になりやすいと一般に言われています。日常的に手に取りやすい価格帯のものが多く流通しています。
ラベルの読み方と記録の活用
特定名称酒の区分はラベルに明記されています。純米か否か、吟醸造りかどうかを確認しながら記録していくと、自分が何を選んでいるかの傾向が見えてきます。Sippied に銘柄と区分を記録しておけば、次に選ぶときの比較材料として役立ちます。
日本酒の区分や銘柄については 銘柄図鑑 も参考にしてください。
関連する銘柄をチェック
記録のついでに、こうした銘柄から試してみるのも一つの手です。気になったものは Sippied に残しておくと、次の一本を選ぶときの手がかりになります。
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